【安全知識】防衛運転とは?運転がうまい人ほど臆病な理由|事故をもらわないコツと危険予測の磨き方
「私はルールを守って安全運転をしているから大丈夫」
そう思っていませんか?
残念ながら、「自分がルールを守っている」だけでは、事故は防げません。
・一時停止を無視して飛び出してくる自転車
・ウインカーを出さずに割り込んでくる車
・スマホを見ながら歩いている歩行者

残念ながら道路上には、ルールを守らない人や、うっかり間違えてしまう方もたくさんいます。
そんな他人のミスに巻き込まれないために必要なのが、**「防衛運転(ぼうえいうんてん)」**です。
この防衛運転は、言葉としては有名ですが、「なんとなく漠然と理解している」という方が多い部分でもあります。
今回は、事故の確率をグッと下げるための**「予測の技術」と「安全な位置取り」**について解説します。
■ 1. 「だろう運転」vs「かもしれない運転」
教習所でも習ったと思いますが、ここが全ての基本です。
・だろう運転(事故の元):
「相手が止まるだろう」「誰も出てこないだろう」
→ 相手を信用しすぎている状態。裏切られた時に事故になる。
・かもしれない運転(防衛運転):
「飛び出してくるかもしれない」「ドアが開くかもしれない」
→ 相手を信用せず、最悪の事態を想定している状態。
プロは「臆病」なくらいが丁度いい
運転がうまい人ほど、実は**「臆病」**です。
「あの車の動き、なんか怪しいな…」と感じたら、近づかずに距離を取ります。
事故を起こす人は「見えた危険」に反応します。
事故を起こさない人は「まだ見えていない危険」に反応します。

この**「危険に対する感性(直感)」**こそが、防衛運転の正体です。
■ 2. 危険に備える「速度」と「位置」
では、具体的にどうすればいいのでしょうか?
ポイントは2つです。
① 止まれる速度を選ぶ
制限速度が50kmだとしても、見通しの悪い交差点や、路駐が多い道で50km出す必要はありません。
「もし今、子供が飛び出してきたら止まれるか?」
そう自問自答して、不安ならアクセルを緩めたり、アクセルからブレーキに足を移動(ブレーキの構え)させたりしてください。
「自分で出した速度は、責任を持って止める」
これがドライバーの義務です。

② 危険から遠ざかる位置(ライン取り)
「危ないな」と思ったら、物理的に距離を取りましょう。
・路駐がいる:ドアが開くかもしれないので、中央線寄りを走る。
・対向車線が渋滞中:人が横断してくるかもしれないので、左寄りを走る。
【目撃談】中村区稲上町でのヒヤリハット
前に、中村区大宮町にお住まいの30代のお客様とのレッスン中の出来事です。
私たちは、**稲葉地本通の交差点(中村区稲上町5付近)**で信号待ちをしていました。
青信号になるのを待っていると、私たちの車の前を横切るように、左側のスーパーから買い物を終えた高齢女性が自転車で飛び出してきました。
(※渋滞している車列の隙間を縫って横断しようとしたのです)
まさにそのタイミングで、対向車線(直進)から一台の車が走ってきました。

間一髪のところで対向車がブレーキを踏み停止できたため、接触は免れましたが、もう少しで目の前での事故を目撃するところでした。
「車列の影からは人が出る」。この予測があれば、もっと手前で防げたかもしれません。
■ 3. 「感性」はどうやって磨く?
「そんな危険、私には予知できない!」と思うかもしれません。
でも、大丈夫です。この感性は、運転していない時でも磨くことができます。
普段歩いている時に考える
歩道を歩いている時、
「あそこの角、車から見たら死角だな」
「この自転車、ふらついてて危ないな」
と、観察してみてください。

これを繰り返すことで、**「見えない場所に潜む危険」**を想像する力が養われます。
事故を起こさないドライバーは、すべての死角に「誰かいる」と仮定して走っています。
■ まとめ|事故は「運」ではなく「実力」で避ける
今回のポイントを整理します。
1 **「かもしれない運転」**で、相手のミスに備える。
2 **「止まれる速度」と「安全な位置」**を選ぶ。
3 見えない死角には**「誰かいる」**と想像する。
「事故をもらわない運転」ができるようになると、運転中のヒヤリハットが激減し、心に余裕が生まれます。
それは結果的に、同乗者にとっても安心できる快適な運転につながります。
愛知ペーパードライバースクールでは、
「実際の道路で、どこが危険なのか教えてほしい」
「自分の予測が合っているか答え合わせしたい」
という方のために、プロの視点をリアルタイムで伝えるレッスンを行っています。


愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
服部 寛嗣
2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
年間延べ約200名のサポートをしています。
中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
幅広い資格を保有。
2026年2月28日
