【名古屋の難所攻略】夜な夜な事故が起きる「基幹バスレーン」の恐怖。初見殺しの「右折」でバスと衝突しないための完全ガイド
私が幼少期に住んでいたのは、名古屋市内を東西に貫く、ある幹線道路沿いのマンションでした。
夜、布団に入ってウトウトしていると、
「キキーッ! がっしゃーん!!」
という激しい衝突音が響き渡り、驚いてベランダから覗き込むと、大破した車が道路を塞いでいる……。そんな光景を何度目撃したか分かりません。一度は、車両火災にまで発展した恐ろしい事故も鮮明に覚えています。
この「夜な夜な事故が起きる道路」の正体。
それこそが、全国的にも悪名高い名古屋の初見殺し道路**「基幹バスレーン(基幹2号系統)」**です。
当スクールにお越しになるお客様も、他県から引っ越してきた方を含め、皆さん「聞いたことあります!」「あの道だけは絶対に走りたくないです」と口を揃えます。

今回は、なぜこの道で悲惨な事故が多発するのか。ペーパードライバーがパニックになる理由と、安全に通過するための攻略法を解説します。
■ 1. 「道路のど真ん中」をバスが走る異常な光景
基幹バスレーン(基幹2)は、栄・高岳から千種、引山方面へと東へ延びる幹線道路(出来町通・桜通など)に設けられた特殊な交通システムです。
最大の特徴であり、恐怖の原因がこれです。
「バス専用レーンが、道路の一番左ではなく『中央(ど真ん中)』にある」
普通、バス停は歩道側にありますよね。しかし基幹バスは、道路の真ん中に「島」のようなバス停(安全地帯)があり、バスはそこを一直線に走ります。
つまり、一般車は**「バスレーンの左右を挟むようにして走る」**という、全国でも類を見ない構造になっているのです。

■ 2. なぜ大事故が起きる?第一の罠「魔の右折」
基幹バスレーンが「初見殺し」と言われるゆえんは、交差点での右折方法にあります。
過去に起きた大事故の多くも、この右折時に発生しています。
普通の道路の右折
一番右の車線(中央線寄り)に入って、右折します。
基幹バスレーンの右折(ここが罠!)
基幹バスレーンのある道路で、一番右の車線は、「同一の進行方向のバスレーン」です。
そのため、一般車は**「右から2番目の車線」**が右折レーンになります。

ここから右折する場合、**「自分の右後ろから直進してくるバス(または一般車)の軌道をまたいで曲がる」**ことになります。
通常、交差点で右折をする際には、対向車(直進車と左折車)を待つために交差点内に「進入」して待機します。
ところがこの基幹バスレーンで、通常のように交差点に進入して右折待ちをしようとすると、道路中央を直進してくるバスの走行進路を塞ぐことになってしまうのです。
そのため、バスが通れない状態になるだけでなく、場合によっては大事故の原因になります。
さらなる混乱:交差点によってルールが変わる
特に恐ろしいのが、この基幹バスレーンは**「交差点によって進行方向の配置が異なる」**という点です。

前述のような「右から2番目が右折レーンの場所」と、写真のように「通常の道路と同じく一番右が右折レーンの場所」が混在しているため、しっかりと道路の構造を把握して走行する必要があります。
■ 3. なぜ大事故が起きる?第二の罠「交差点で避けながらすれ違う」
通常の交差点では、対向車とすれ違う時にどうしますか?
多くの方は「どうと言われても、普通に真っ直ぐすれ違いますけど?」と答えるでしょう。
ところが、下記の写真をご覧ください。

写真をご覧いただくと、それぞれのバスレーンが橙色と赤色にカラー舗装されているのがお分かりいただけると思います。
そして、それぞれのレーンが**「交差点内で左右にカーブし、お互いを避けるようにして」**すれ違っています。
万が一、この構造に気が付かないで、ハンドルを切らずにそのまま「真っ直ぐ直進」をしてしまうと、どのようなことが起きると思いますか?
そう、私がかつて目撃したような**「正面衝突などの重大な事故」**が発生してしまうのです。
そんな重大事故を防ぐためにバスレーンはカラー塗装されているのですが、夜間にはその塗装が著しく分かりにくくなります。さらに雨降りになると、車のライトが濡れた路面に反射し、その危険性はさらに跳ね上がります。
■ 4. パニックにならない!基幹バスレーンの攻略法
この複雑怪奇な道路を安全に走り抜けるための、4つの鉄則をお伝えします。
攻略法①:カラー舗装(色つきの道)には入らない
基幹バスレーンは、路面が**カラー舗装(茶色や赤茶色など)**に塗られています。
「なんか色がついている道があるな」と思ったら、そこはバスの聖域です。絶対にタイヤを踏み入れないでください。

攻略法②:右折する時は「青の矢印信号」を絶対厳守
交差点での右折は、直進車やバスと動きが交差しないよう、特別な信号サイクルになっています。
**「右折の矢印信号(青色)」**が出た時だけ、曲がることができます。
普通の青信号(丸いランプ)の時は、右折車は「待機」です。後ろからバスが来ているかもしれないので、絶対に動いてはいけません。
攻略法③:車線変更は「はるか手前」で終わらせる
基幹バスレーンがある道路は、交通量が非常に多いです(朝夕のラッシュ時は地獄です)。
交差点の直前で「あ、右折レーンに入らなきゃ!」と車線変更しようとしても、バスや他の車に阻まれて身動きが取れなくなります。
曲がる交差点の数キロ手前から、早めに目的の車線(直進なら左寄り、右折なら指定のレーン)に入って、そのまま流れに乗るのが一番安全です。
攻略法④:直進時でも速度を落とす
基幹バスレーンがある出来町通などは、前述したように「交差点内でカーブしながら直進する」場面が多々あります。
そんな場所で、「直進だから」と速度を落とさず進入してハンドル操作を誤ると、取り返しがつかないことになります。油断せず、丁寧に運転する必要があります。

■ まとめ|「知っている」だけで恐怖は半減する
今回のポイントを整理します。
- 道路の中央はバス専用。カラー舗装には入らない。
- 右折レーンは**「右から2番目」**。バスの軌道をまたぐので要注意。
- 右折は必ず**「矢印信号」**に従う。
基幹バスレーンは、名古屋特有の交通システムです。
仕組みを知らずに走ると、思わぬ事故につながる危険があります。
しかし、今回ご紹介したポイントを理解しておけば、決して通れない道路ではありません。
事故を起こすのは、いつも「知らずに迷い込んだドライバー」や「焦ってルールを無視したドライバー」です。
「知らないから怖い」。それが基幹バスレーンの正体です。
愛知ペーパードライバースクールでは、
「通勤でどうしても基幹バスレーンを通らなければならない」
「あそこの右折だけは一人でできる気がしない」
という方のために、実際のルートを使った実践的な攻略レッスンを行っています。


愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
服部 寛嗣
2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
年間延べ約200名のサポートをしています。
中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
幅広い資格を保有。
2026年3月9日
