【名古屋の難所攻略】高架に上る?地上を走る?「上社立体交差点」で逆走しないための車線選びと攻略法
名古屋市内で運転の練習をしていると、必ずと言っていいほど「ここは通りたくない……」とペーパードライバーの方が口にする交差点があります。
その代表格の一つが、名東区にある**「上社(かみやしろ)立体交差(上社交差点)」**です。
地下鉄東山線の上社駅に隣接し、東名高速の「名古屋IC」や名二環へのアクセスポイントにもなっている交通の要所です。
ここはかつて私の通勤経路でもありましたが、日常的に多くの車が行き交うため、何度も事故を目撃してきた危険な場所でもあります。

通常の交差点とは異なり、道路が「地上」と「高架」に分かれているため、初めて通るドライバーは「どの車線を走ればいいの!?」と必ずパニックになります。

今回は、名古屋の難所攻略シリーズ第2弾として、一般的な交差点とは大きく異なる「上社立体交差」の難しさと、安全に通過するためのコツを解説します。
■ 1. なぜ「上社立体交差」は難しいのか?
① 「地上」と「高架」の複雑な分岐(東山通側)
まずは、東西に走るメインストリート「東山通」を通行する場合です。
この場所がペーパードライバーを混乱させる最大の理由は、「直進」と「曲がる車」で、走る高さ(階層)が違うことにあります。
交差点の手前で、道が2つに分かれます。
・高架へ上る道: そのまま**「直進」**して星ヶ丘方面・長久手方面へ抜けるための道。
・地上(側道)を進む道: 国道302号へ**「右左折」する、または「名古屋第二環状(高速道路)」**に乗るための道。
「真っ直ぐ行きたいのに、このまま高架に上っていいの!?」と不安になり、分岐のギリギリで急ブレーキを踏んだり、慌てて車線変更をしたりする車が後を絶ちません。
② 高速の入り口が入り組んでいる
地上の交差点に出ても安心できません。
右左折のレーンに加えて、「名二環(上社IC・上社南IC)」や「東名高速」へ向かう入り口が入り組んでいます。
「曲がる車線」を一つ間違えると、乗りたくもない高速道路に吸い込まれてしまうという恐怖が、ドライバーの焦りを生みます。
③ 逆走を誘発する連続交差点と「見えない信号」(国道302号側)
次に、南北に走る「国道302号線側」を走行している時の上社交差点についてです。
こちらは、直進・左折・右折すべてが地上の交差点になっています。「それなら、あまり難しくないのでは?」と感じる方も多いかもしれません。
ところが、下記の写真にある標識の意味を正確に把握しないと、**「逆走」**の危険性が発生します。

写真をご覧いただくと、手前の信号には「指定方向外進行禁止(右左折禁止)」の標識が見えます。そして写真右側を見ると、この手前の交差点の右折先は「車両進入禁止(一方通行の出口)」であることが読み取れます。
さらに写真の奥の方をご覧いただくと、2つ目の信号が見えてきます。その信号の横には、「左折禁止」の標識があります。
つまり、右折をするドライバーは、交差点が連続する中で**「どっちの交差点で曲がるのが正解か」**を素早く正確に判断することが求められるのです。手前で右折してしまうと、見事に逆走となります。
【仕掛けられたブラインド信号】
そんな中、写真の矢印信号には、通常では見られないある仕掛けがされています。
それは、**「信号に近づかないと見えない(ブラインド信号)」**ようになっていることです。

この交差点は非常に混雑します。そのため、信号が変わる気配を感じた遠くのドライバーが、強引に通過しようと加速することがあり、その結果度々事故が起きていました。そこで、接近しないと信号が見えないように制限をかけ、ドライバーがスピードを出しにくいように工夫しているのです。
混雑している中、周囲に気を使いながら複雑な標識を読み取るだけでも大変ですが、そこに信号の特殊な仕掛けが相まって、屈指の「難しい交差点」へと変貌しています。
■ 2. 【恐怖の実話】間違えると「逆走」の危険も!
道が複雑なだけなら「遠回り」で済みますが、上社交差点の本当の怖さは**「逆走」**のリスクです。
以前、名古屋市緑区にお住まいの30代女性のお客様が、当スクールでレッスンを受けてくださいました。
その方がご家族と、自宅のある緑区から職場がある長久手市までの通勤経路を自主練習されていた時のことです。
国道302号線から長久手方面に右折をする際、上記の複雑な車線と標識にパニックになり、曲がる場所を間違え、なんと**「対向車線に進入(逆走)してしまった」**のです。
幸いにも、前方に自車と逆向きで信号待ちをする車がたくさんいたため、すぐに逆走に気が付き大事故には至りませんでしたが、ご本人もご家族も生きた心地がしなかったそうです。
「ちょっと分かりにくい交差点」という認識では甘いです。一歩間違えれば、重大事故に直結する**「魔の交差点」**だという緊張感を持つ必要があります。
■ 3. 上社立体交差を安全に通過するポイント
では、この巨大ダンジョンを無事にクリアするためにはどうすればいいのでしょうか?
攻略法①:カーナビより「頭上の青い看板」を見る
立体交差では、カーナビの画面(平面の地図)を見ても「自分が今どこを走っているか」が非常に分かりにくいです。

頼るべきは、交差点のはるか手前に出ている**「頭上の青い案内標識」**です。
・「直進(星ヶ丘方面)は、このまま高架へ」
・「左折・右折(国道302号・高速)は、左に寄って地上の側道へ」
という指示を早めに読み取り、分岐の数百メートル手前で車線を確定させておきましょう。
攻略法②:間違えたら絶対に「止まらない・戻らない」
もし、「あ!高架に上らなきゃいけないのに地上側に進んでしまった!」と気づいても、絶対に急ブレーキを踏んだり、無理な車線変更をしないでください。
実はこの上社交差点は、誤って地上部分に進んでしまってもそのまま直進ができる構造になっています。ただし地上部分には信号がありますので、高架を上るよりも少し時間がかかりますが、元のルートに戻れます。
一方、間違えて高速の入り口に入ってしまったとしても、料金所で係員さんに「間違えました」と言えば対応してもらえます(特別転回)。
**「間違えた道なりに、そのまま進む」**のが鉄則です。
攻略法③:交通量が少ない時間に「予習」する
この交差点は、朝夕のラッシュ時や週末は、車の流れが非常に速く、考える隙を与えてくれません。
ペーパードライバーの方は、できれば休日の早朝など、**交通量が少ない時間帯に一度通って「構造を自分の目で見ておく」**ことを強くお勧めします。
■ まとめ|複雑な道は「早めの決断」が命
今回のポイントを整理します。
1 東山通側は**「直進=高架」「曲がる=地上」**の構造。
2 国道302号側は、手前の交差点で右折すると**「逆走」**になる罠がある。
3 はるか手前で車線を決め、間違えたらそのまま進む。
名古屋には、こうした「知っていないと通れない」ローカルルールの強い道がたくさんあります。
ぶっつけ本番で挑むのではなく、事前のシミュレーションが何よりの安全対策です。
愛知ペーパードライバースクールでは、
「通勤で上社を通らなきゃいけないけど怖い」
「複雑な交差点の車線選びを隣で教えてほしい」
という方のために、お客様の実際の生活ルートに合わせた実践レッスンを行っています。


愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
服部 寛嗣
2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
年間延べ約200名のサポートをしています。
中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
幅広い資格を保有。
2026年3月9日
