【安全知識】カーナビがあっても迷う?ペーパードライバーが陥る「ナビ注視」の危険と、道を間違えた時の「リカバリー術」
初めての場所へ行く時、今はほとんどの方がカーナビやスマートフォンの地図アプリを使うと思います。
「ナビがあるから安心」
そう思って出発したのに、いざ運転し始めると……
「画面を見ていたら、前の車が急ブレーキを踏んでヒヤッとした」
「『まもなく右折です』と言われても、車線変更が間に合わずパニックになった」
こんな経験はありませんか?
実は、運転に不慣れな方にとって、**「運転操作」と「画面の確認」を同時に行う(マルチタスク)**のは、非常に難易度が高い行為なのです。
人間は同時に複数のことを処理するのが苦手なため、注意が分散すると前方の危険を見落としやすくなります。
今回は、便利なナビに潜む危険性と、**「道を間違えた時の正しい対処法」**について解説します。
■ 1. 「ナビ」はあくまで補助!注視の危険
まず大前提として、走行中にナビの画面をじっと見るのは**「わき見運転」です。
時速60kmで2秒画面を見たら、車はおおよそ33メートル**も進みます。
初心者は「音声案内」を頼りにする
画面上の地図を読み解こうとすると、どうしても視線が外れます。
ペーパードライバーの方は、**「音声案内」**をメインにしてください。
・「およそ300m先、右折です」と聞こえたら → 右車線へ移動の準備。
・「まもなく右折です」と聞こえたら → ウインカーを出す。
画面を見るのは、**「赤信号で止まっている時だけ」**と決めておくと安全です。

運転に慣れている方にとって、ナビの案内を聞きながら運転するのは造作もないことかもしれません。
ところが、ペーパードライバーの方や初心者の方にとっては案外難しいものです。
実際にレッスンの中でも、ご要望に応じて私の案内を無くし、ナビに従って運転をしていただく場合がありますが、ルートを間違えてしまう方も多くいらっしゃいます。
また、ナビに気を取られ、流れを乱すぐらい走行速度が遅くなってしまったり、走行位置がふらついてしまったり、曲がる場所を通り過ぎようとしてとっさにハンドルを切ってしまう方もいらっしゃいます。
■ 2. 「間違えたら、真っ直ぐ行く」勇気
前述のとおりナビを使っていても、曲がる場所を間違えたり、通り過ぎてしまったりすることはあります。
ここで一番やってはいけないのが、
「あ!ここだ!」と、急ブレーキや急ハンドルで無理やり曲がろうとすることです。

【実話】自主練習での事故
以前、定期的にレッスンを受けていただいていたお客様から聞いたお話です。
ご家族と自主練習をされた際、道を間違えそうになり、「ここを曲がらなきゃ!」と焦って急ハンドルを切った結果、電柱に車をぶつけてしまったそうです。
幸いにも大きな怪我はなかったようですが、ご家族もすごくショックを受けて、レッスン以外の自主練習はしばらくやめることになったそうです。
道を間違えても、数分遠回りするだけです。命を取られることはありません。
今のナビは優秀なので、通り過ぎればすぐに**「リルート(再検索)」**して新しい道を教えてくれます。
「間違えたら、そのまま真っ直ぐ行く(通り過ぎる)」
これが、事故を防ぐ最強のリカバリー術です。
■ 3. 友達とドライブ!「離れ離れになる」のは当たり前
最後に、若い方やグループでドライブに行く時の注意点です。

車2〜3台で連なって目的地へ向かう時、
「前の友達の車に置いていかれたくない!」
という心理が働きます。これが非常に危険です。
「信号無視」の原因になる
前の車が黄色信号で通過した時。
「はぐれたくない!」と焦って、赤信号に変わっているのに突っ込んでしまうケースが発生します。
【鉄則】離れ離れになることを前提にする
・事前に目的地(集合場所)を共有しておく。
・「はぐれたら現地集合ね」と決めておく。
・先行車両を運転するドライバーが慣れているなら、信号を通過した先で待っていてもらう。

無理について行こうとせず、**「自分のペースで走って、後で合流する」**余裕を持ちましょう。
本当の友達なら、あなたが安全に到着することを一番に望んでいるはずです。
■ 4. 現代の「予習」はストリートビューで
地図帳を見る必要はありませんが、事前の**「予習」は大切です。
特におすすめなのが、Googleマップの「ストリートビュー」**です。
・「ここの交差点は右折レーンがあるな」
・「ここは景色が似ていて分かりにくいな」
実際の写真で景色を見ておくと、本番で「あ、見たことある場所だ!」と余裕が生まれます。

(キャプション:Googleマップ ストリートビュー 中区 錦通大津)
■ まとめ|ナビに使われず、使いこなす
今回のポイントを整理します。
1 走行中は画面を見ない(音声を聞く)。
2 曲がる場所を過ぎたら、潔く通り過ぎる(リルートに任せる)。
3 複数台の時は、無理についていかない(現地集合)。
「道を間違えないこと」よりも「事故を起こさないこと」の方が、100倍重要です。
便利なツールに振り回されず、安全第一でドライブを楽しんでください。
愛知ペーパードライバースクールでは、
「カーナビを見ながら運転する練習がしたい」
「自宅からよく行くショッピングモールまでのルートを攻略したい」
というご要望に合わせ、実践的なルート走行レッスンを行っています。


愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
服部 寛嗣
2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
年間約200名のサポートをしています。
中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
幅広い資格を保有。
2026年3月6日
« 前の記事へ
