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【法令解説】サンキュークラクションは違反?「鳴らしていい時・ダメな時」の境界線と、名古屋周辺の「警笛区間」

街中で「プーッ!」というクラクションの音を聞くと、ビクッとしませんか?

「前の車が青信号に気づかないから教えてあげた」
「割り込まれて腹が立ったから鳴らした」
「譲ってくれたお礼に短く鳴らした(サンキュークラクション)」

日常的に行われているこれらの行為ですが、実は**道路交通法違反(警音器使用制限違反や警音器吹鳴義務違反)**になる可能性があることをご存知でしょうか。

クラクションを鳴らす男性ドライバー

今回は、意外と厳しい**「クラクション(警音器)のルール」と、鳴らさないといけないレアな場所「警笛区間」**について解説します。


■ 1. そのクラクション、違反です!

まず、やってはいけない「NG行為」から見ていきましょう。
法律上、クラクションは**「むやみに鳴らしてはいけない」**と決められています。

① 「早く行け」の催促(NG)

信号が青になっても前の車が動かない時。「プッ」と鳴らしたくなりますが、違反です。
相手が初心者や高齢者の場合、焦って急発進し、事故を誘発する恐れがあります。

② 「ありがとう」のサンキュークラクション(NG)

道を譲ってもらったお礼に「プッ」と鳴らす行為。
慣習として定着していますが、法律上は認められていません。
特に住宅街では「うるさい!」とご近所トラブルになったり、歩行者を驚かせたりする原因になります。

お礼は、すれ違う時に会釈や手を挙げる

③ 怒りのクラクション(絶対NG)

割り込まれて腹が立った時の報復クラクション。
これは**「煽り運転(妨害運転罪)」**とみなされる可能性があり、一発で免許取り消しになるリスクすらあります。

【体験談】名東区藤が丘での恐怖体験
私は過去に一度、煽り運転を受けたことがあります。
当時住んでいた名東区藤が丘駅周辺で、自宅に向かって走行していた時のことです。

路地から幹線道路に入ろうとしたところに「一時停止」の標識がありました。
停止後にじりじりと前に出し、確認をしたところ、タイミング悪く左右から続々と車が来てしまい、なかなか合流できませんでした。

すると、私のすぐ後ろに停車した車両が「早く行け」と言わんばかりに、連続で**「ビービー!」**とクラクションを鳴らし続けてきたのです。

近くで立ち話をされている女性たちも、顔をこわばらせてこちらを見ていました。
しかし、目の前は車が行き交っており、私は身動きが取れない状態でした。

幸いにも、曲がったすぐのところに交番があるのを知っていたので、交番前に停車するとその車は走り去っていきました。
その出来事がきっかけで、私はそれまで前面だけだったドライブレコーダーを、**「前後録画タイプ」**へ取り替えました。

ドラレコ前後撮影ステッカー

■ 2. 鳴らしていいのは「危険」な時だけ

では、いつなら鳴らしていいのでしょうか?
答えは、**「危険を防止するためにやむを得ない場合」**だけです。

  • 左右の見通しが悪い交差点で、車が飛び出してきそうな時。
  • 前の車がバックしてきて、ぶつかりそうになった時。

ブレーキが先か、クラクションが先か?

ここで重要なのが、**「ブレーキ(減速)で避けられるなら、鳴らしてはいけない」**という点です。

ブレーキを踏む足

「危ない!」と思ってクラクションを鳴らす暇があるなら、まずブレーキを踏んでください。
クラクションは、ブレーキだけではどうにもならない時の**「最終手段」**です。


■ 3. 「鳴らさなきゃダメ」な場所がある

最後に、逆に「鳴らさないと違反になる」場所です。
それが**「警笛鳴らせ」**の標識がある場所です。

警笛ならせの標識

この標識がある場所(見通しの悪い峠道など)では、必ず鳴らさなければなりません。

【レアスポット】千種区 城山八幡宮の近く

この標識は、住宅街の多い名古屋で見かけることはほぼありません。
しかし私の知る限り、**千種区城山町2丁目にある「城山八幡宮」**の近くに設置されています。

名古屋市内にある警笛ならせの標識

この場所はカーブになっており見通しが悪いため、対向車にこちらの存在を知らせるために設置されているのです。

「区間内」の補助標識がある場合

「警笛鳴らせ」の下に「区間内(両矢印)」の補助標識がついている場合があります。
もちろん、その区間内でクラクションを鳴らし続けるわけではありません。

警笛ならせの区間内

警笛区間内では、以下の場所を通る時に鳴らさなければなりません。

1 左右の見通しのきかない交差点

2 左右の見通しのきかない曲がり角

3 左右の見通しのきかない上り坂の頂上

    反対に、区間内であっても「見通しの良い場所」では鳴らしてはいけません。
    判断が難しいですが、**「見えない向こう側に誰かいるかも」**と思ったら鳴らす、と覚えておきましょう。


    ■ まとめ|クラクションは「非常ベル」

    今回のポイントを整理します。

    1 **「催促」「お礼」「怒り」**での使用はNG。

    2 **「危険回避」**の最終手段として使う。

    3 **「警笛鳴らせ」**の場所では必ず鳴らす。

      クラクションは「会話ツール」ではなく、非常事態を知らせる**「非常ベル」**です。
      むやみに鳴らすと、周りを不安にさせ、トラブルの元になります。

      「鳴らさない運転」こそが、心に余裕のあるスマートなドライバーの証です。

      愛知ペーパードライバースクールでは、
      「煽られないためのスムーズな運転」
      「トラブルに巻き込まれないための防衛運転」
      を、助手席のプロがしっかりサポートします。

      愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
      服部 寛嗣

      2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
      10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
      現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
      年間約200名のサポートをしています。

      中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
      教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
      幅広い資格を保有。

      2025年4月28日

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