【法令解説】ウインカーが壊れたらどうする?「手信号」のやり方と、事故を防ぐ「ドアの開け方・発進手順」
もし、運転中に突然ウインカーが故障してしまったら、どうやって曲がればいいでしょうか?
あるいは、前の自転車が突然、手を横にピンと伸ばしたら、それはどういう意味でしょうか?
車は機械ですから、いつ故障するか分かりません。
また、道路上には車だけでなく、手信号を使う自転車も走っています。
特に最近は、ロードバイクで走行する方や、フードデリバリーなどの配達自転車も多く見かけます。「自転車も車両」という意識が広まりつつある今、手信号を見かける機会は増えています。
今回は、いざという時に役立つ**「手による合図(手信号)」と、事故が多い「車の乗り降り・発進時」**の安全確認について解説します。
■ 1. いざという時の「手信号(ハンドサイン)」
手信号といえば、信号機が故障した際に警察官が行うものをイメージするかもしれません。
ところが私たちドライバーはもちろん、時にはバイクも、ウインカーが故障した時などに**「手(腕)」を使って合図を出すことができるのです。
これも「手信号(てしんごう)」**と呼びます。
自分が行う可能性は低いかもしれませんが、ドライバーとしては、**「やっている人(自転車など)の意図を読み取る」**ためにも知っておく必要があります。
① 「左折・左へ進路変更」の合図
・左手を出す場合: 真横に水平に伸ばす
・右手を出す場合: 肘を直角に曲げて、腕を垂直に上げる


② 「右折・右へ進路変更」の合図
・右手を出す場合:真横に水平に伸ばす
・左手を出す場合: 肘を直角に曲げて、腕を垂直に上げる


③ 「停止・徐行」の合図(重要!)
・腕を斜め下に伸ばす(手のひらは下に向けることが多い)


④ 「後退(バック)」の合図
・腕を斜め下に伸ばし、手のひらを後ろに向けて、前後に動かす
【実体験】名東区 上社交差点でのロードバイク
前に、名東区の上社交差点を直進しようと、3車線の真ん中を走行していた時のことです。
左側の「左折専用レーン」を走っていたロードバイクの方が、突然**「右手」**を真横に伸ばしてきました。
その後、右側へ少し首を振り、私の走行する直進レーンに進路を変えてきました。

幸いにも職業柄、すぐに「右への進路変更だ」と分かりましたので、速度を調整して無事に入れてあげることができました。
しかし、いきなり目の前の自転車が片手運転をし始めたら、意味を知らないドライバーは「何が起きるの!?」と恐怖を感じるかもしれません。
■ 2. そのドア、開けて大丈夫?「乗り降り」の危険
次に、車を停めて乗り降りする時です。
特に路肩に停めた時、**「後方確認せずにドアを開ける」**のは大変危険な行為です。
恐怖の「ドア開放事故」
後ろからバイクや自転車がすり抜けてきている時にドアを開けると、接触して相手を転倒させてしまいます。
【対策:ドアの開け方】
1 まず、サイドミラーで後ろを見る。
2 ドアを**10cmくらい(拳ひとつ分)**だけ開けて、一度止める。
・(※少し開くことで、後方から来る車に「ドアが開くぞ」と合図になります)
3 隙間から後ろを目視して、安全なら開ける。
また、降りる時だけでなく**「乗る時」**も、車道側から乗る場合は車が来ていないか十分に確認してください。
【目撃談】野並駅付近でのヒヤリハット
以前、**地下鉄桜通線の野並駅(のなみえき)**付近で信号待ちをしていた時のことです。
反対車線に一台の車が路端停車しました。
すると、その車の右側後部ドアが勢いよく開きました。
ちょうどそのタイミングで、自転車がその車を避けようと近づいており、間一髪で接触は免れましたが、本当にギリギリでした。

車から出てきたのは、小学校低学年ほどの小さな男の子でした。
お子様は後方確認の習慣がないことが多いため、大人が「まだ開けちゃダメだよ」と声をかけるか、チャイルドロックを活用するなどの対策が必要です。
■ 3. 発進合図は「3秒ルール」を守ろう
最後に、路肩などからの**「発進」**です。
「誰も来ていないから」といって、いきなり動き出すのはとても危険です。
実際、企業様向けの安全運転講習を実施すると、業務上など日常的に運転されている方の多くは、発進しながら(動きながら)安全確認を行って今う方が非常に多く大きな懸念のひとつとなります。
発進は「進路変更」に含まれる運転行動になりますので、**「合図を出してから3秒間」**は動くことができません。
その3秒間で周囲に伝えると同時に、改めて周囲の安全確認を念入りに行いましょう。
路端からの安全な発進の手順
1 周囲の確認:ルームミラー、サイドミラー、目視。
2 合図(ウインカー): 発進する方向の合図を出す。
3 再確認(3秒間):もう一度、周囲から車が来ていないか見る。
・(※車道だけではなく、歩道や路側帯の歩行者や自転車も含めて確認!)
4 発進:スムーズに動き出す。
この**「合図を出してからの3秒間」**で行う再確認が重要です。
この間に、後続車に「あ、あの車が出てくるな」と気づかせることができます。
バック発進の落とし穴
駐車場からバックで出る時は、特に死角が増えます。

同乗者がいるなら**「誘導」をお願いしましょう。
一人の場合は、「乗る前に車の下を覗く」「周囲を回って、子供や障害物がないか見る」**ことが、悲しい事故を防ぐ唯一の方法です。
■ まとめ|「乗る前・降りる時」も運転のうち
今回のポイントを整理します。
1 手信号は「故障時」と「自転車の動き」を知るために必要。
2 ドアを開ける時は、少し開けて後ろを確認する。
3 発進時は、合図を出して3秒待ってから動く。
家に帰って車を降りるまでが運転です。
最後の最後で気を抜かず、安全にドアを開閉する習慣をつけましょう。
愛知ペーパードライバースクールでは、
「バックでの出庫が怖い」
「路肩からの発進タイミングが掴めない」
という方のために、ご自宅の駐車場やよく使う道路での実践レッスンを行っています。


愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
服部 寛嗣
2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
年間約200名のサポートをしています。
中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
幅広い資格を保有。
2025年4月18日
