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【法令解説】右折は「待つ」が最強の防御!対向車・路面電車との優先関係と、死角から来る「すり抜けバイク」の恐怖

運転中、最も神経を使う瞬間の一つが**「交差点での右折」**です。

対向車が途切れるのを待ち、ハンドルの切れ角を調整し、横断歩道の歩行者を確認する……。
やることが多すぎて、パニックになりそうになりますよね。

実は、交差点事故の中で最も多いのが、この**「右折時の衝突(右直事故)」**です。

今回は、事故を防ぐための**「優先順位の鉄則」と、見落としがちな「死角からの刺客(バイク)」**について解説します。


■ 1. 鉄則:右折車は「一番えらくない」

まず、法律上のルールを確認しましょう。
交差点においては、**「直進・左折が先、右折はその後」**です。

「右折しようとする車両は、直進または左折しようとする車両等の進行を妨げてはならない」

つまり、右折車は優先順位が一番低い(一番えらくない)存在です。
たとえ、自分が先に交差点内に入っていたとしても、遠くから来る直進車がいれば待たなければなりません。

恐怖の「名古屋走り(右折の早曲がり)」

ところが、ここ愛知県では、このルールを無視する車を見かけることがあります。
信号が青になった瞬間、対向車より先に急いで右折する**「右折の早曲がり(いわゆる名古屋走り)」**です。

私は生まれも育ちも愛知県で、免許取得後もずっと名古屋で運転してきました。その中で、この危険な「早曲がり」を何度も目撃してきました。

中村区亀島1 早曲がりを目撃した本陣通2交差点

特に早曲がりをする車は、**「前方の信号が青になる直前に、ジリジリと動き出す」**傾向があります。

ですので私は、交差点の先頭で信号待ちをしている際、信号が青になった直後には発進せず、
「信号無視の車はいないか?」「対向車が早曲がりしてこないか?」
を一呼吸置いて確認する習慣をつけています。
皆さんも、青になった瞬間こそ警戒してください。


■ 2. 路面電車に対しても「待つ」

愛知県(豊橋市など)ならではのルールとして、**「路面電車」**も妨げてはいけません。

車対車:直進・左折を妨げない

車 vs. 路面電車: 路面電車を妨げない

右折先に線路がある場合、電車が近づいていたら無理に横断してはいけません。
電車は急に止まれません。「お先にどうぞ」の精神が、自分の身を守ります。

豊橋市前畑町 前畑電亭交差点

■ 3. 右折時の最大の罠「サンキュー事故」と「すり抜け」

ルール上は「対向車がいなくなったら曲がる」ですが、実はここに大きな落とし穴があります。

状況:対向車が「譲ってくれた」とき

対向車線の渋滞や、親切なトラックがパッシング(ライトをピカッと光らせる)をして、「右折していいよ」と譲ってくれることがあります。いわゆる「サンキュー事故」の入り口です。

対向車の「お先にどうぞ」のパッシング

「ありがとう!」と急いで曲がろうとすると……
対向車の左側の隙間から、バイクが直進してくることがあります。

大きな対向車が動けない場面でも、小さなバイクはすり抜けをしてきます

なぜ危険なのか?

1 盲点:譲ってくれた車(特にトラックやバス)の影になって、バイクが見えない。

2 思い込み:「譲ってくれた=安全だ」と勘違いしてしまう。

この**「懐(ふところ)からのすり抜け」**は、交差点事故の典型パターンです。

この「右直事故」のメカニズムについては、以前の危険予測の記事で詳しく解説しています。まだ読んでいない方は必読です。

▼詳しくはこちらの記事をご覧ください
【右折の罠】バスの陰に潜む「見えない刺客」|プロが教える、右直事故を防ぐ究極の待機術


■ プロが教える「右折の安全確認」

では、どうすれば防げるのでしょうか?
譲ってもらった時こそ、**「一時停止」**に近い速度まで落としてください。

1 譲ってくれた車に軽く会釈(サンキュー)。

2 そろそろと前に出る(まだ曲がりきらない!)。

3 車の影から「顔」だけ出して、奥からバイクが来ていないか覗き込む。

4 安全なら曲がる。

道を譲られると「早く行かなきゃ悪い」と焦ってしまう方も多くいらっしゃいます。
ただ、譲っている方は、**「私は動きませんので、安全であればどうぞ」**という意味で譲ってくれていることが多いです。(決して「バイクも来てないよ」と教えてくれているわけではありません)

そのため、周囲の安全確認は、ご自身の責任で行う必要があります。
事故を起こしてしまう方が、より大きな迷惑をかけてしまいます。


■ まとめ|右折は「疑り深く」いこう

今回のポイントを整理します。

1 右折は最後。直進・左折・路面電車を先に行かせる。

2 早曲がりは違反。絶対に真似しない(相手がしてくるかもと予測する)。

3 譲られた時こそ**「影からバイク」**を疑う。

右折は「だろう運転(来ないだろう)」が命取りになります。
「来るかもしれない(かもしれない運転)」を常に意識して、慎重にハンドルを切ってください。

愛知ペーパードライバースクールでは、
「対向車との距離感がつかめない」
「右折のタイミングが怖くて、いつまでも曲がれない」
という方のために、助手席で「今!」「まだ!」とタイミングを指示する実践練習を行っています。

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愛知ペーパードライバースクール 名古屋校 代表
服部 寛嗣

2011年から名古屋市内の指定自動車学校で勤務し、
10年間で延べ25,000名以上の技能・学科指導を担当。
現在は出張専門のペーパードライバー講習を行い、
年間約200名のサポートをしています。

中型・二種・大型二輪を含む複数の免許、
教習指導員・技能検定員・高齢者講習指導員など
幅広い資格を保有。

2025年2月18日

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